「パフォーマンス向上を目指す健康の可視化:血液データの活用方法」

2024/12/22

こんにちは。PCP若林です。

現代社会では多くの人が慢性的な疲労や不調を抱えながら生活しています。

しかし、これらの不調を見過ごさず、自身の健康状態を数値として可視化することで、

身体の本来のパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能です。

PCPでは運動面(動作テストやフィジカルテスト)、栄養面(血液検査や血糖測定)、休養面(睡眠デバイス)で

可視化の実施を行い、データに基づき個人に合わせた包括的なアプローチを行っています。

今回は、栄養面として血液データを活用して健康を可視化し、パフォーマンス向上を目指す方法についてご紹介します。

1. 健康の可視化の重要性

健康診断の血液検査結果は、ただの病気の有無を確認するためだけのものではありません。

血液データには、体の栄養状態や臓器の健康状態、慢性炎症の兆候など、多くの情報が詰まっています。

 

以下のポイントを見逃さないことが重要です。

・未病の発見:血液検査の基準値内でも、慢性的な不調を抱える場合があります。

これは数値がマスキングされている可能性があるためです。

(上がる要因と下がる要因が同時に働くことで、表面上「適正値」に見える状態)

例:肝機能を示すAST・ALT数値が正常でも、タンパク質不足や過剰な糖質摂取が隠れている可能性があります。

 

・パフォーマンス低下の要因

栄養不足や特定の栄養素の欠乏が、エネルギー不足や集中力の低下につながることがあります。

 

2. 可視化ツールとしての血液データの利用

血液検査データを活用することで、自分の体の状態をより深く理解できます。

 

以下はその一部の活用例です。

○AST・ALT(肝機能)

・肝臓の栄養状態や糖新生能力を示す指標です。

ALT低値:タンパク質不足やビタミンB6不足が疑われます。

ALT高値:肝細胞のダメージ(脂肪肝や肝障害)が進行しているサインです。

 

○γ-GTP(肝臓の解毒機能)

・アルコールの飲み過ぎや糖質過多で数値が上がることがあります。

・低値はタンパク質不足や消化不良を示すこともあります。

 

○BUN(尿素窒素)

・タンパク質代謝や腎機能を示す重要な指標です。

数値が高い:高タンパク食や腎機能低下、脱水の可能性。

数値が低い:タンパク質不足や消化不良が考えられます。

 

○ヘモグロビンとフェリチン(鉄欠乏チェック)

・ヘモグロビン:血液中の酸素運搬能力を示します。

・フェリチン:体内の鉄の貯蔵量を示し、隠れ貧血のチェックに役立ちます。

・✅ 鉄欠乏サイン:疲れやすい、冷え性、頭痛、爪が割れやすい、氷を食べたくなる

 

○検査データと体調を総合的に見る

・数値だけでなく、日々の体調や体のサイン(疲労、眠気、冷えなど)も重要です。

 

3. パフォーマンス向上のための具体的なアプローチ

健康状態を改善するためには、データに基づいた適切な対策が必要です。

 

○栄養不足を防ぐためにできること→食事の工夫

鉄を含む食品(鶏レバーや赤身肉)やビタミンB群を含む食品を積極的に摂る。

慢性炎症を防ぐために、抗酸化作用のある野菜や果物を取り入れる。

・タンパク質:肉、魚、卵、納豆、豆腐

・鉄分:レバー、赤身肉、ほうれん草、小松菜

・ビタミンB群:大豆製品、玄米、ブロッコリー

・抗酸化食品:レモン、リンゴ酢、梅干し

 

○適切なサプリメントの活用

・必要に応じてビタミンやミネラルのサプリメントを活用する。

 

○腸内環境の改善

・腸の健康は栄養吸収に大きく関わります。

・ 発酵食品(納豆、味噌、ヨーグルト)

・食物繊維(オートミール、野菜、果物)

 

○運動と睡眠

・定期的な運動で体を動かし、良質な睡眠を確保することもパフォーマンス向上に役立ちます。

○健康可視化の未来

血液検査の結果を基にした健康の可視化は、個々人の健康管理の新しい基準となりつつあります。

これを積極的に取り入れることで、未病の段階で体調を整え、本来の能力を発揮できる身体を作ることを目指していきましょう。

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